水利権申請について

水利権とは、河川等の流水を占用する権利です。具体的には、取水、排水、通水、揚水、築堤等の行為を行うために必要となります。
例えば、再生可能エネルギーの1つである「小水力発電」の設備の設置を、河川区域内で行う場合には、許可申請が必要となります。

水利権の申請は、河川管理者に行います。申請には、事前調査に基づいて作成した水利権申請書等が必要です。

事前調査とは、水利権の許可を受けようとする行為が、河川環境や他の利水者に与える影響を事前に調査するものです。調査内容は、申請する水利の種類や規模によって異なりますが、一般的には、以下の項目について調査します。

河川流量
水質
河川環境
他の利水者の状況

水利権申請書には、以下の事項を記載する必要があります。

申請者
水利の種類
取水量、排水量、通水量、揚水量、築堤の高さ及び長さ
取水、排水、通水、揚水、築堤を行う場所
水利の目的
使用計画
水利権の許可を受けたら、水利使用許可証が交付されます。水利使用許可証には、許可された水利の種類、取水量、排水量、通水量、揚水量、築堤の高さ及び長さ、使用目的、使用期間などが記載されています。

水利権申請のポイント
水利権申請をスムーズに進めるためには、以下の点に注意する必要があります。

事前調査を丁寧に行う
水利権申請書を正確に作成する
必要な書類を漏れなく提出する
河川管理者との協議に誠実に応じる
水利権申請は、専門的な知識が必要となる場合もあります。必要に応じて、弁護士や行政書士などの専門家に相談することをおすすめします。

以下は、水利権申請に関するよくある質問です。

Q:水利権は誰でも取得できるのですか?
A:水利権は、公共の利益を害するおそれがない場合に限り、許可されますが、河川の流量に余裕がある場合でなければ、許可されないこともあります。

Q:水利権の許可にはどれくらい時間がかかりますか?
A:事前調査の内容や申請内容によって異なりますが、一般的には数ヶ月から1年程度かかります。

Q:水利権を譲渡することはできますか?
A:はい。水利権は、河川管理者の許可を得て譲渡することができます。

水利権に関する詳細は、以下のウェブサイトをご覧ください。

国土交通省 水管理・国土保全局 https://www.mlit.go.jp/
農林水産省 https://www.maff.go.jp/

水利権の具体的なルールは複雑かつ、河川管理者の判断によるところがあります。
事前に河川管理者及び専門家の助言を受けるようにしましょう。